第一種動物取扱業の登録申請をしようとする際、「実際にどのような順番で手続が進むのか」といったご質問をいただきます。
必要書類の準備だけでなく、動物取扱責任者の選任や施設の検査など、複数の段階を経て第一種動物取扱業の登録に至ります。
この記事では、東京都での登録申請を例に、事前相談から登録までの流れを時系列で解説します。
- 登録申請の流れの全体像
- 施設検査とはどのようなものか
- 申請書類に不備・虚偽記載があった場合にどうなるか
登録申請の流れの全体像
東京都における第一種動物取扱業の登録手続は、大きく分けて次の流れで進みます。
- 事前相談での要件確認(施設基準、動物取扱責任者)
- 動物取扱責任者研修(事前研修)の予約・受講
- 研修を受講した者を動物取扱責任者に選任
- 新規登録申請
- 行政機関による施設検査
- 登録証の交付
- 営業又は広告の開始
以下、それぞれの段階について、東京都での申請をする場合を例に解説します。
そのため、他の自治体では手続の流れが異なる場合があります。
事前相談・動物取扱責任者研修の受講
申請の準備段階として、まずは各種の要件確認をするために、事前相談を行います。
特に確認しておくべき事項としては、動物取扱責任者として選任予定の人が基準を満たしているか、事業所や飼養施設として利用予定の施設が、設備基準を満たしているかなどです。
事前相談は、特に法令上求められるものではありませんが、登録基準を満たさないと第一種動物取扱業の登録を受けることはできないため、申請予定の事業所を管轄する動物愛護相談センターへ早めに相談しておくことをおすすめします。
動物取扱責任者となる方が要件を満たすことを確認したら、動物取扱責任者研修(事前研修)を予約のうえ受講し、受講後にその方を動物取扱責任者として選任します。
東京都動物の愛護及び管理に関する条例第13条により、東京都では申請の時点で動物取扱責任者研修を受講済みであることを証する書類(修了証の写し)の添付が求められます。
そのため、研修の受講は申請書の提出より前に済ませておく必要があります。
申請書の提出
申請に必要な書類が揃ったら、申請書と添付書類一式を提出します。
東京都の場合、申請の受付は動物愛護相談センター本所(世田谷区)及び多摩支所(日野市)の窓口で行われています。
担当者が不在にしている場合もあるため、事前に電話で予約したうえで来所する必要があります。
施設への立入検査
申請書を提出した後、事業所や飼養施設が基準を満たしているかを確認するため、現地確認が行われるのが一般的です。
動物愛護管理法第12条第1項は、飼養施設の構造・規模等が環境省令で定める基準に適合しないときは登録を拒否しなければならないと定めており、この基準への適合を確認するための審査の一環として、実務上、広く一般的に行われています。
これは、登録後に行われる第一種動物取扱業者を対象とする立入検査(動物愛護管理法第24条)とは異なるものです。
申請時の現地確認が登録の可否を審査するために行われるのに対し、登録後の立入検査は、登録を受けた事業者に対する監督として行われるものです。
この違いを押さえておくとよいでしょう。
登録証の交付と営業開始
検査の結果、問題がなければ、都道府県知事の登録簿への登録(動物愛護管理法第11条)を経て、登録証が交付されます。
登録証の交付を受けたあとは、営業又は広告を開始することができます。
営業を開始した後は、事業所ごとに、氏名や登録番号などを記載した標識を、顧客の出入口から見やすい位置に掲示する義務が生じます(動物愛護管理法第18条)。
このほかにも、登録後は更新や変更届など、継続的に発生する義務があります。
詳しくは「動物取扱業の登録後に必要な手続と義務まとめ」をご覧ください。
申請書類に不備・虚偽記載があった場合
動物愛護管理法第12条第1項は、登録を拒否しなければならない場合として、次の5つを定めています。
- 申請者等が同項各号のいずれかに該当するとき(一般に欠格事由と呼ばれます)
- 業務内容・実施方法が基準に適合しないとき
- 飼養施設の基準に適合しないとき
- 犬猫等健康安全計画が基準に適合しないとき
- 申請書又は添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けているとき
このうち、①(欠格事由)の詳細は「動物取扱業の登録拒否事由(欠格事由)一覧」 で解説しています。
⑤は、申請書や添付書類に、重要な事項についての虚偽記載や、重要な事実の記載漏れがあった場合の拒否事由です。
どこまでが「重要な事項」に当たるかは、個別の事情によって判断が分かれるため、一律にお答えすることは難しい部分です。
記載漏れや誤記に気づいた場合は、通常は、行政機関から補正の指示が入ります。
補正の指示は、そのままにせず訂正のうえ提出することが、実務上の基本的な注意点といえるでしょう。
まとめ
この記事では、第一種動物取扱業の登録申請の流れについて、事前相談から登録証交付・営業開始まで時系列で整理しました。
- 施設基準、動物取扱責任者の要件確認
- 動物取扱責任者研修の受講
- 研修を受講した者の選任
- 登録の新規申請
- 施設の検査
- 登録証の交付
- 営業又は広告の開始
という流れを押さえておくと、準備の段取りがイメージしやすくなります。
必要書類は「第一種動物取扱業の登録申請に必要な書類」、欠格事由は「動物取扱業の登録拒否事由(欠格事由)一覧」であわせてご確認ください。
第一種動物取扱業の登録申請の流れまとめ
- 事前相談・要件確認→研修受講→責任者の選任→申請→施設検査→登録証交付→営業開始の順に進む
- 東京都では、動物取扱責任者研修は申請前に受講しておく必要がある
- 登録を受けるためには施設検査が必要
- 申請書類の虚偽記載・記載漏れは登録拒否事由になる
なお、申請手続の運用は自治体や個別の事情によって異なる場合があります。
申請前に、管轄行政庁への事前確認をおすすめします。
第一種動物取扱業の登録申請で、お困りのことはないでしょうか?
事前相談から登録証交付まで、複数の段階を踏む必要があり、書類の準備や研修受講のタイミングを誤ると、想定より時間がかかってしまうこともあります。
また、施設には登録を受けるための基準があり、基準を満たしていないと登録を受けることができません。
行政書士TLA観光法務では、事前相談への同行から、申請書類の作成・提出代理まで対応しております。
登録申請の進め方にご不安がある方は、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご相談くださいませ。
あなたからのご連絡をお待ちしております。
第一種動物取扱業の登録申請に関するご相談料金
| 対応内容 | 報酬額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 動物取扱業の登録申請に関する相談 | 初回無料 | 初回30分まで |
※本記事は2026年8月時点の情報に基づいて執筆しています。
法令や行政庁の運用は改正される場合がありますので、最新の情報については管轄行政庁にご確認ください。