第二種動物取扱業の届出手続|必要書類と提出の流れ

動物取扱業には、営利を対象とする第一種動物取扱業と、非営利を対象とする第二種動物取扱業があります。
第二種動物取扱業は、第一種動物取扱業のような登録制ではなく届出制であり、必要な書類や手続の負担も第一種とは異なります。
この記事では、第二種動物取扱業の届出に必要な書類と提出の流れなど、手続全体について解説します。

この記事を読んでわかること

  • 第二種動物取扱業と第一種動物取扱業の手続の違い
  • 届出に必要な書類
  • 届出書の記載内容と、複数種別・複数施設の場合の扱い

目次

第二種動物取扱業の届出とは

第二種動物取扱業は、動物愛護管理法で次のように定められています。

動物の愛護及び管理に関する法律(抜粋)
第24条の2の2(第二種動物取扱業の届出)
飼養施設を設置して動物の取扱業(動物の譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示その他の取扱いを業として行うことをいう。)を行おうとする者(第十条第一項の登録を受けるべき者及びその取り扱おうとする動物の数が環境省令で定める数に満たない者を除く。)は、第三十五条の規定に基づき同条第一項に規定する都道府県等が犬又は猫の取扱いを行う場合その他環境省令で定める場合を除き、飼養施設を設置する場所ごとに、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める書類を添えて、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。

第二種動物取扱業は、飼養施設を設けて、一定数以上の動物を、非営利で業として取り扱う場合に、あらかじめ届け出る制度です。
届出は、飼養施設を設置する場所ごとに行う必要があります。
活動内容が第二種動物取扱業に該当するかどうかの具体的な判断基準(頭数基準など)は、以下の記事で詳しく解説していますので、判断に迷う場合はあわせてご確認ください。


第一種動物取扱業との違い

第二種動物取扱業の届出は、第一種動物取扱業の登録と比べて異なる点がいくつかありますが、特に次の3点が特徴的です。

項目第一種(登録)第二種(届出)
動物取扱責任者の設置必要不要
欠格事由該当性登録拒否事由として欠格事由の判定有り無し
事業の更新制度5年ごとに更新が必要更新制度無し

第二種動物取扱業は、新規届出・変更の届出以外の内容については第一種動物取扱業に関する規定を準用しています。 準用しているのは、以下の内容についてです。

  • 廃業の届出(第16条1項)
  • 届出事務に関する環境省令への委任(20条)
  • 動物の管理方法等に関する基準(21条)
  • 都道府県知事による勧告及び命令(23条)
  • 都道府県知事による報告徴収権及び検査(24条)
  • 犬猫等の譲り渡しを行う場合の帳簿の備え付け(21条の5)

第一種動物取扱業と第二種動物取扱業では、手数料についても異なります。
動物取扱業の申請や登録に関する手数料については、特に法律上は規定されておらず、各自治体の条例の規定に委ねられています。
第一種動物取扱業については手数料が定められており、第二種動物取扱業については手数料が定められていないことが一般的です。
手数料の有無は、手続先の各自治体ごとに確認する必要があります。


必要書類一覧

第二種動物取扱業の届出に必要な書類は、施行規則第10条の6に定められています。

動物の愛護及び管理に関する法律施行規則
第10条の6(第二種動物取扱業の届出等)
1 法第二十四条の二の二の届出は、様式第十一の四による届出書及びその写し一通を提出して行うものとする。
2 法第二十四条の二の二の環境省令で定める書類は、次に掲げるものとする。
一 法人にあっては、当該法人の登記事項証明書
二 次に掲げる設備等の配置を明らかにした飼養施設の平面図及び飼養施設の付近の見取図(チからルまでにあっては、これらの施設を設置している場合に限る。)
イ ケージ等
ロ 給水設備
ハ 消毒設備
ニ 餌の保管設備
ホ 清掃設備
ヘ 遮光のため又は風雨を遮るための設備
ト 訓練場(飼養施設において訓練を行う訓練業(動物の訓練を業として行うことをいう。)を行おうとする者に限る。)
チ 排水設備
リ 洗浄設備
ヌ 汚物、残さ等の廃棄物の集積設備
ル 空調設備(屋外設備を除く。)

必要書類

  • 届出書
  • 業務の実施の方法(譲渡し・貸出しの場合)
  • 法人の登記事項証明書(法人のみ)
  • 飼養施設の平面図・付近見取図
  • ケージ等の規模を示す平面図・立面図(犬又は猫を扱う場合)

上記のほか、自治体が独自に提出を求める書類が追加される場合があります。
たとえば、東京都では飼養施設について、第二種動物取扱業を行うために必要な権原を有していることを証明する書類の提出が必要になります。
具体的には、登記事項証明書や賃貸借契約書の提出が必要になります。
そのため、各自治体で上乗せの書類があるかどうかを事前に確認する必要があります。


届出書の記載内容

第二種動物取扱業届出書の記載項目は、次のとおりです。

  1. 飼養施設の所在地
  2. 第二種動物取扱業の種別(譲渡し・保管・貸出し・訓練・展示・その他)
  3. 業務の内容及び実施の方法
  4. 主として取り扱う動物の種類及び数
  5. 飼養施設の構造及び規模並びにその管理の方法
  6. 事業所に配置される職員の最低数
  7. 事業の開始年月日
  8. 飼養施設の権原の有無
  9. 添付書類
  10. 備考

業務の実施方法は、譲渡業又は貸出業を行おうとする場合に、別記様式に詳細を記入することになります。

主として取り扱う動物の種類及び数には、事業所で主として取り扱う動物の種類(種名)を、哺乳類・鳥類・爬虫類に分けてすべて記入します。
また、動物の種類ごとの最大飼養保管数を記入します。
種の分類が難しい爬虫類等については、科名・属名等で記入することとされています。

事業所に配置される職員の最低数には、事業所に配置すべき職員の最低人数を記入します。
犬又は猫の飼養若しくは保管を行う場合は、常勤職員の最低人数に、非常勤職員の勤務延べ時間の総数を常勤職員の勤務延べ時間数で割った数値を加えて算出します。
たとえば、非常勤職員の勤務延べ時間総数が週20時間、常勤職員の勤務延べ時間数が週40時間だとすると、常勤換算としては0.5人換算になります。
当該事業所の常勤職員の最低人数が4名だとすると、常勤4人+非常勤0.5人となり、本記載欄に記入する職員の最低数は4.5人ということになります。

届出先は、飼養施設の所在地を管轄する窓口(東京都の場合は動物愛護相談センターまたは各多摩支所)です。
複数の飼養施設で第二種動物取扱業を行う場合は、施設ごとに届出が必要になります。


複数種別・複数飼養施設の場合の届出

同一の飼養施設で複数の種別(例えば「譲渡し」と「保管」)の業務を行う場合、届出書は種別ごとに作成する必要があります。
その場合であっても、共通する添付書類は、種別の数だけ用意する必要はなく、1部で足ります。
第二種の届出単位は「飼養施設ごと」のため、あわせて押さえておくとよいでしょう。


変更・廃止の届出

第二種動物取扱業者にも、変更の届出と廃止の届出の義務があります。
一方で、第一種動物取扱業のような更新制度は存在しません

動物の愛護及び管理に関する法律(抜粋)
第24条の3(変更の届出)
1 前条の規定による届出をした者(第二種動物取扱業者)は、同条第三号から第七号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、その変更が環境省令で定める軽微なものであるときは、この限りでない。
2 第二種動物取扱業者は、前条第一号若しくは第二号に掲げる事項に変更があつたとき、又は届出に係る飼養施設の使用を廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

変更内容によって届出のタイミングが異なります。

  • 種別・事業の内容及び実施の方法、取扱動物の種類及び数、飼養施設の構造及び規模並びに管理の方法、飼養施設の土地及び建物の権原の変更(軽微なものを除く)は、あらかじめ届け出る必要があります。
  • 氏名又は名称・住所・飼養施設の所在地の変更、または飼養施設の使用の廃止は、その日から30日以内に届け出る必要があります。

変更の届出を要しない軽微な変更としては、以下のものが当てはまります。

  • 主として取り扱う動物の種類及び数の減少で、第二種動物取扱業としての基準を下回らないもの
  • 飼養施設の規模の増大で、その床面積の増大する部分が、新規届出時の延床面積の30パーセント未満であるもの
  • 飼養施設の設備等の変更で、当該設備等の増設及び配置の変更並びに現在の設備等と同等以上の機能を有する設備等への改設であるもの

2点目については、複数回にわたって床面積の増大を行い、新規届出時から通算して、延床面積が30パーセント以上の増大となる場合は軽微な変更には当てはまらず、原則通り事前の届出が必要となります。


まとめ

この記事では、第二種動物取扱業の届出に必要な書類と提出の流れを解説しました。
第二種動物取扱業は、第一種動物取扱業と異なり動物取扱責任者の設置が不要です。
また、更新制度もありません。
そのほか、第二種動物取扱業に関することは、以下の記事もご参照ください。

第二種動物取扱業の届出のポイントまとめ

  • 動物取扱責任者の設置が不要
  • 届出は飼養施設ごと、種別ごとに必要
  • 更新制度はない

なお、届出の運用は自治体ごとに異なる場合があります。
提出前に、管轄行政庁への事前確認をおすすめします。


第二種動物取扱業の届出でご不安なことはありませんか?

非営利の保護活動や個人での動物の取扱いであっても、一定の頭数を超えると第二種動物取扱業の届出が必要になります。
届出にあたって必要な書類は自治体によって異なり、届出書の書き方に迷う方も少なくありません。

行政書士TLA観光法務では、第二種動物取扱業の届出書類の作成サポートを行っております。
第二種動物取扱業の書類の準備にご不安がある方は、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご相談くださいませ。
あなたからのご連絡をお待ちしております。

第二種動物取扱業の届出に関するご相談料金

対応内容報酬額(税込)備考
第二種動物取扱業の届出に関する相談初回無料初回30分まで

※本記事は2026年9月時点の情報に基づいて執筆しています。
法令や行政庁の運用は改正される場合がありますので、最新の情報については管轄行政庁にご確認ください。

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